今回は、幸せな人生を送るために、生き方を考える上で、参考になる本を3つご紹介したいと思います。
死ぬ瞬間の5つの後悔

本書は、数多くの患者の最期を看取ってきた女性看護人の経験を基に、共通する以下5つの後悔に分類分けして、それぞれの患者の背景やどういった後悔があったかを紹介しています。
- 自分に正直な人生を生きればよかった
- 働きすぎなければよかった
- 思い切って自分の気持ちを伝えればよかった
- 友人と連絡を取り続ければよかった
- 幸せをあきらめなければよかった
私の特に印象に残ったのは、1と2の後悔です。会社員として働いていると、自分の意志とは関係なく、長時間労働や出張、行きたくもない飲み会に参加したりすることが避けられないことが多いかと思います。
しかし、自分の中で幸せな人生の軸や、自分の人生に大切なものがわかっていれば、人生の幸せを妨げるものから自分の意志で避けられるようになったり、不必要なものを得ようと努力したりすることを無くすことが出来るようになると感じました。
幸福の「資本」論

本書は、以下3つの資本を人生の柱として、その3つ全てを手に入れるのは難しく、またその内いくつかを手に入れるだけでも、幸せな人がいることを紹介しています。
- 金融資本(=財産)
→「800万円/年・人」「金融資産1億円以上」あれば「経済的独立」を実現し、金銭的な不安から解放され、自由な人生を手にする事ができる。 - 人的資本(=働いてお金を稼ぐ能力)
→ 子どもの頃のキャラを天職とすることで、「ほんとうの自分」として自己実現できる。
好きなことに集中投資し、収入は多ければ多いほどいい。ただし、少し収入が低くても、自己実現できる仕事がいい。 - 社会資本(=家族や友達のネットワーク)
弱いつながりはどこでも比較的簡単に構築できるので、友情を含めてそれ以外の関係(ビジネスや趣味)は、すべて弱いつながりに置く。一方、強いつながりは、家族に最小化。
自分にとってどれを手に入れるべきかを考えるには、有効な本だと感じました。
また、金融資本・人的資本は無いけど、多くの友達がいること(=社会資本があること)により、幸せを感じる「プア充」という言葉が紹介されているのですが、この場合、社会資本を失うと、一気に深刻な状況になってしまうというのは確かにそうだと感じました。
お金にしても、仕事にしても、友達や家族にしても、1つのものに依存するのは、決して安定した良い状態とは言えず、本書で書かれている3つの資本の内、最低でも2つを得るために、人生の時間も分散投資することが大切なんだと感じました。(非常にドライな考え方ですが。。。)
幸せになる勇気

前作の『嫌われる勇気』がアドラー心理学の存在を知り、その思想を概観するための地図だとすれば、本書『幸せになる勇気』は、アドラーの思想を実践し、幸福なる生を歩んでいくための「コンパス」となる一冊として書かれているものであるとされています。
個人的には、前作を読んで「課題の分離」「人は変えられない。変えられるのは自分だけ」「自立」といったことを理解して、まずは実践することが大事だとは思っているのですが、迷って本作を今回は選びました。
前作は自分に目が向いている様に感じていたのですが、その考えを身に付けた上で、他者とどう関わっていくか、以下の様なことが書かれています。
- 対人関係の基本
相手を尊敬すること。
尊敬とは、その人がその人らしく成長発展していけるよう、気遣うことである。 - 他者信頼
人間は1人では生きていけない。それは他者を信じなければならないこと。いかなる職業に対しても分業しているだけである。
そして、他者を信じるにあたって、一切の条件をつけないこと。先に信じること。
また、その人を信じる自分を信じること。 - 利己心を追求した先に他者貢献があるということ
まずは仕事の関係に踏み出し、他者や社会と利害関係で結ばれることが大切である。 - 幸せとは
私は誰かの役に立っているという主観的な感覚があれば、すなわち貢献感があれば幸せである。
特に、僕は最後に書いた「幸せとは?」に関して、理解したとき心がふっと軽くなる様な感覚を覚えました。
生きていると、人の期待に答えなきゃとか、人からどういう評価がされているのかばかりが気になり、幸せの尺度が他人にある状態が多いと感じています。
「誰かの役に立っているという主観的な感覚があれば、すなわち貢献感があれば幸せ」というのは、決して相手に貢献しなくても、自分が満足すればそれで良いという話ではなく、他人との対話を通じて、相手に貢献出来るよう最善を尽くしても、相手が幸せでない場合もあるが、それは相手の問題(課題の分離)なので、自分としては貢献感を感じて幸せだと思っていいということだと感じました。
以上、3作をご紹介させて頂きました。
生き辛さや仕事で悩みを抱える方は一度ぜひ手に取って読んでみることをおすすめさせて頂きます。
また、他ジャンルのおすすめ本や本要約アプリFlierを紹介する記事も上げています。
ほんの少しかもしれませんが参考になれば嬉しいです!
コメント